「令和2年における山岳遭難の概況」からわかる最新の遭難状況

登山


ここ最近の山岳遭難の状況はどうなのか、警察庁が公表している「令和2年における山岳遭難の概況」に載っている情報をわかりやすく整理したいと思います。これを元にさらに山岳遭難が1件でも減ることを祈っております。1次情報をご覧になりたい方は警察庁ホームページをご覧ください。

なお、この記事における図についてはすべて警察庁の「令和2年における山岳遭難の概況」より引用しています。

スポンサーリンク

令和2年における山岳遭難の概況より

「令和2年における山岳遭難の概況」の内容でお伝えしたいことは以下の4つです。

  • 令和2年の山岳遭難は減少傾向
  • 1番山岳遭難件数の多い都道府県は長野県、
  • 山岳遭難の原因は道迷いが最多
  • 年齢構成は60歳以上が50%以上

令和2年の山岳遭難は減少傾向

令和2年の山岳遭難発生件数は令和元年に引き続き減少傾向にあります。もっとも令和2年は感染症により、外出を控える傾向にあったため減ったことが予想されますが、遭難が減ること自体は嬉しいことですね。ちなみに令和2年は山岳遭難件数が2,294件(前年比−237)、遭難者は2,697人(前年比−240)となっています。

図1

「令和2年における山岳遭難の概況」より

山岳遭難件数1位の都道府県は長野県、3位に神奈川県も

令和2年にもっとも山岳遭難件数が多かったのは183件で長野県でした。ついで2位は176件の北海道、3位は144件で神奈川県と続きます。魅力的な山の多い長野県や北海道は登山客も多いですから、自然と件数が増えてしまうことになるでしょうが、3位が神奈川県というのはだいぶ意外な結果となりました。

神奈川県の山といえば丹沢と箱根が有名ですが、令和2年はあまり遠出できなかったので、近場の山に行く人が多かったのかもしれません。どんな山でも(低山であっても)十分な装備や計画を用意して登山していただきたいものです。

ちなみに死亡者数の1位は長野県で32名、2位が北海道で20名、3位が秋田県で14名と続きます。今後も少しでも犠牲者の方が減るように祈るばかりです。

山岳遭難の原因は道迷いが最多

それでは2697名の遭難者の内、原因の内訳はどのようになっているでしょうか。下の図2のように登山目的での遭難がもっとも多く、令和2年でも全体の75.6%となっています。そしてこの割合は微増しています。

図2

それでは次に遭難の原因についてみてみましょう。下の図3にあるように、道迷いが44%でもっとも多く、ついで滑落15.7%、転倒14.1%と続きます。道迷いが原因となる遭難は令和2年で微増しています。登山中には道に迷うリスク、特にあまり人が入っていない低山では道を見失いがちですので、注意が必要です。

図3

年齢構成は60歳以上が50%以上

今度は遭難者の年齢構成がどうなっているのかみてみましょう。タイトルにもありますように、60歳以上の遭難者が1350名と全体の50.1%を占めています。40歳以上ですと全体の78.4%となります。詳しくは下の図4となります。

図4

遭難者数というだけなら、全体の登山者数に対してどれくらいかまではわからないので、60歳以上は遭難しやすいとは結論づけにくいのですが、このうちの死亡・行方不明者の割合を見るとやはりリスクが高いように見受けられます。

以下の図5では山岳遭難にあった方の内の死亡者・行方不明者の割合を示しています。これによると、60歳以上の方が203名で全体の73.0%、40歳以上で見るとなんと91.4%となります。40歳を過ぎると急激に体力が落ち、自分の体力を過信してしまうと大きな事故になりかねませんので、どうか無理な計画を立てずに安全第一で山に入っていただきたいものです。

図5

その他に単独者遭難と複数者遭難では死亡者数の割合が15.8%と6.6%となっており、単独遭難者の数の方が9.2%高くなっています。単独で山に入る際には特に注意して登るようにしましょう。

終わりに

いかがでしたでしょうか?この記事での内容をまとめますと、

  • 発生件数は減少している。
  • 首都圏近郊の低山でも遭難は多く発生している。
  • 40歳以上になると遭難したあとの死亡・行方不明の割合が高くなる

となります。登山に行く際には夏でも決して油断せずに十分な準備をしてください。そのことが遭難事故を1件でも減らすことにつながることと思います。

にほんブログ村 アウトドアブログへ
にほんブログ村

コメント

タイトルとURLをコピーしました