(初心者向け)地図の読み方2 重要な地図記号

こんにちはkurosaikiです。今回は地図の読み方の第2弾として地図記号について触れたいと思います。地図記号って地形図の中に書いてある色々な細かいマークのことですけど、昔は標高線しか見てなくて、あんまり気にしていませんでした。でも、後から記号の意味をよく知ってみるとあ〜なるほどということが多かったので、特に登山中に知っておくと良い記号についてお伝えしたいと思います。

※本記事内の地形図は全て国土地理院ウェブサイトより引用しております。

目次

硫黄岳付近の地形図にある地図記号

八ヶ岳の中でも大きな爆裂火口が印象に残る硫黄岳周辺の地形図を例にとって、どんな特徴が描かれているか見てみましょう。

がけ

まずこちらの記号がとても目立ちますね。山頂の南北にはこの崖記号がずっと連なっていて、かなり特徴のある地形になっていることがわかります。実際の硫黄だけ周辺の写真がこちらです。ちなみに崖記号には岩の崖と土の崖が区別されているのですが、概ねこの2つの記号は一緒に描かれることが多いです。

地形図に描かれている記号通りにずっと崖が続いていることが見てわかります。

ハイマツ

次はハイマツ記号です。硫黄岳頂上周辺に生えているハイマツは概ね森林限界を超えた、標高の高い地点によく生えている植物です。逆に言えばハイマツ記号があるところは森林限界を過ぎて見晴らしが良い証拠でもあります。高山に行きたくなる理由の一つがこの森林限界を見たいというのもあるんですね。

針葉樹林、広葉樹林

この2つも山の地形図には多く見られる記号です。針葉樹林は日が当たりにくい部分、広葉樹林は日が当たりやすい部分に見られます。地形図を見てみると、尾根筋の南側には広葉樹林が、尾根筋の北側には針葉樹林が多めに分布していることがわかるかと思います。

ちなみに赤岩の頭の地点がこうした樹林帯と、ハイマツが分布している地点の分かれ目になっています。なので、登山時には赤岩の頭を過ぎたら森林限界だということが地形図を見てわかります。

砂れき

これは点々なのでわかりにくいかもしれませんが、硫黄岳頂上付近にはこのマークが多く描かれています。この地点は砂れきとなっていて、砂やゴロゴロした岩が転がっており、歩きにくい地点です。つまずいたり、転びやすい地形ですので注意しましょう。

雨裂(ガリ)

所々標高線に跨るように書いてある!マークは雨裂またはガリと呼ばれる地形を表しています。雨裂は雨水や雪解け水によって地表が削られてできる沢状の地形のことです。柔らかい地形の部分に特に多くできていて、富士山の地形図にもたくさん描かれています。

高尾山付近の地形図にある地図記号

次に初心者向けの登山として代表的な高尾山周辺の地形図を見てみましょう。

高尾山周辺の地形図を見てみると、沢や尾根が入り組んでいて、それが登山道のバリエーションにもなっていることがよくわかります。一番近い高尾山口駅の近くからリフトやケーブルカーが伸びていることもわかりますね。

リフト、(JR以外の)電車路線

リフトの記号はどのようなリフトであっても、ロープウェイであっても全て同じ記号となっています。実際にどのようなリフトなのかは地形図からは読み取れません。また電車路線の記号はJRとJRでない路線で異なる記号となっています。

電波塔

高尾山頂上付近には電波塔が2つたっていることがわかります。無線やラジオ、テレビなどのパラボラアンテナが立っています。

記念碑、寺院、神社

高尾山は古くから信仰の地として栄えていました。ですので、登山道を歩いていると多くの記念碑や寺院、神社などをみることができます。滝に打たれるところも確かあったような。

わかりにくいですが、高尾山駅の左側に蛇滝という滝があります。ここでは目立たないですが、実は滝のある山の方が多いので、地形図を見ているとこの記号は多くみることになると思います。遭難の話の中でも、沢を下っていったら滝にぶつかってしまって身動きが取れなくなってしまった…という話が多く登場します。

滝は珍しいものという印象があるから、山中の沢に滝があるという想像がつかないのでしょう。しかし、沢登りなどしていると大小関わらず必ずといっていいほど滝は出てきますので、普通にあるものとして認識しておいてください。

川・沢

川や沢は直感的にわかりやすいですね。大きめのまとまった川は太めの青線で、細い水の流れは薄めの青線で描かれているのが分かります。沢は谷になっているところにできやすいので、地形を把握する上でも押さえておきたい地図記号です。

大涌谷周辺の地図記号

次に大涌谷周辺の地形図を見てみましょう。これはとても特徴的な地図記号が載っているので、ぜひみていただきたいと思いました。どんな地図記号があるでしょうか?

温泉、噴気口

大涌谷といえば温泉や噴気口だと思います。ご覧の通り、たくさんの温泉マークと噴気口マークがありますね。このマークがある山を登る際には立ち入りできる範囲が制限されている可能性があります。有毒ガスを吸ってしまう危険があるからです。実際、2023/04/19現在大涌谷の南側神山付近あたりまでの範囲は噴火警戒レベル1のため、登山禁止になっています。(参考

せき

大涌谷には多くのせき(堰堤)も多くあります。崩れやすく土砂が流れる危険性があるため予防する必要があったことが伺えます。こうした沢は大雨が降ったときに土砂が流れ込んでくる可能性がありますので、注意が必要です。

まとめ

いかがでしたでしょうか?今回は地図記号についてお伝えしました。ここでの地図記号についてもっと知りたい方は国土地理院ウェブサイトの地図記号のページに一覧がありますので、こちらを参考にしてください。

地図記号も地形図を見て想像力を働かせてくれる大事な要素です。特にがけや滝などは歩行する際の危険箇所として命を守ることにもつながります。ぜひ今回の記事を参考にして、楽しい登山にしていただけたら嬉しいです。

今回も読んでいただきありがとうございました!

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