登山用救急セットの中身に最低限必要なものは?【初心者向け】

こんにちはサイキです。

登山では負傷したり、不測の事態が起きたとしてもすぐに治療が受けられるわけではありません。そこで救急セットを持っていくことになりますが、実際何を持っていけばいいのかわかりにくいですよね。そこで救急セットに何を持っていけばいいのかを登山でありがちなトラブルを例に挙げながら紹介します。登山前にこの記事を読んで、自分の救急セットを準備しましょう!

サイキ

靴擦れなんて起きた日には、下りがずっと辛いんですよね…

目次

山では自分の持ち物しか頼るものがない

あり得そうなことに対処する

山の中で何かトラブルがあった時、何も持ち合わせがないと下山するまで辛い思いをすることが結構あります。例えば、靴擦れを起こしてしまった時に絆創膏も持っていなければ、痛みを我慢しながら数時間下山に耐えないといけないでしょう。

せっかくの楽しい登山なのに、下山の時には痛みに耐える…これは辛い。

登山の際には起きそうな事態に備えて最低限の救急セットは持っていくべきです。

病院に行くまでの一時的な対処として

また救急セットは全ての怪我や病気に対応できるほどではないにしても、痛みや出血などを緩和し、下山して病院に行くまでの一時的な対処になることもあります。山でできる最低限の対処をしておくことで、大きな被害を抑えることもできます。

連絡手段は確保しておく

もちろん救急セットで対処できないこともあります。そんな時のためにいつでも救助を呼べるよう携帯や携帯用のバッテリーは持っていき、電話できるようにしておきましょう。ただ地形によっては電話できないこともあります。山に入ったら時折スマホの通信状況を確認しながら登るようにしましょう。

一般的には尾根筋や頂上などでは通じやすく、谷筋などでは通じにくいことが多いです。

サイキ

今の登山ではスマホとバッテリーは必須装備です!

山でありうるトラブルは?経験や統計データから

今まで何度も山に入ると普段の生活では想像できないような怪我や虫刺されなどのトラブルに遭遇することがあります。登山で多いトラブルを自分の経験や統計データなどから以下のようなものがあると思います。

・捻挫
・けが(擦り傷、切り傷)
・虫刺され
・こむら返り
・靴擦れ
・熱中症・低体温症
・骨折
・遭難
・疲れ、水分不足

どれも普段の生活では経験することは少ないかもしれません。でも登山道は舗装されていませんし、虫も多く、気温など環境も厳しいので急にトラブルに遭うとびっくりしてしまうかもしれませんね。

ちなみにケガの処置などについては内閣官房の国民保護ポータルサイトの文書を参考にしました。

捻挫

捻挫は怪我よりも頻繁に起きやすいトラブルです。そもそも登山道は自然剥き出しのでこぼこ道なので、想定外に疲れて、足をくじきやすいのだと思います。実際YAMA HACKさんの調査によると、登山中3人に1人は捻挫を経験しているそうです。

サイキ

できるだけの処置をして暗くなる前に下山しましょう!

予防のために湿布は最低限持っていき、できたらテーピングテープも持っていけるといいですね。

自分は足をくじきやすいので、湿布とテーピングテープはかならず持っていきます。

参考:もみじはりきゅう整骨院 足首の捻挫 ひねったばかりの固定やテーピング

けが(擦り傷、切り傷)

山の事故で三番目に多いのが転倒事故です。軽いものも含めればもっと多いのではないでしょうか。登山道は足元が悪く、普段歩き慣れていないようですと転ぶ可能性がかなりあります。

私は滑った上り坂で思いっきり前に転んで、手を怪我したことがあります。この時は持っていたで洗い、絆創膏で処置しました。

サイキ

いざという時のために処置方法は学んでおきましょう!

いずれも怪我をした場合にはその箇所の汚れを十分洗浄し、出血を抑える処置が必要です。

参考:第一三共ヘルスケア 傷・化膿した傷の対策

虫刺され

虫刺されもかなりやられた経験があります。天城の山に行った時には5箇所くらいブヨに噛まれて数週間痛みが引かなかった辛い思い出があります。この時に虫刺されの対処もしないといけない!と強く感じました。下山してから虫刺されの薬を買うまでの時間は辛かった…。

サイキ

今でもトラウマです…

ブヨのように強い痒み、痛みがあるような虫に噛まれた時には、普通の塗り薬では痒みや炎症が静まりにくいので、ステロイドを配合した塗り薬を用意しておきましょう。(参考:第一三共ヘルスケア 虫さされの対策)また、毒を吸い出すためにポイズンリムーバーを利用することも有効とされています。

虫の種類によっては針を抜いたり、毒を吸い出したりする必要もあります。さらに蜂の場合にはアナフェラキシーショックの可能性もありますので、不安な場合にはエピペンを処方してもらう必要があります。

参考:アレルギーポータル

アナフェラキシーショックについては山梨大学のページを参照。

※薬品購入の際は薬剤師の方に相談してください。

こむら返り

普段あまり運動していない状態で山に登ると起きるのがこむら返り。突然に足が痙攣するとともに激痛が足を襲います。私はいつまで経ってもあの痛みには全く慣れませんね。

こむら返りは極度の筋肉疲労や、水分不足などが主な原因です。夏場の登山はまさに条件を満たしやすいと言えるでしょう。

私は山に行く際には予防のために漢方薬の芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)と緊急時に水分補給できるよう水とスポーツドリンクの粉を持っていくようにしています。日頃の運動ももちろん大切なんですけれどね!

参考:「こむら返り」の対処法と治療法・予防法

靴擦れ

初めての登山に向けて登山靴も新たに新調し、登ってみたら靴擦れで…ということも結構あるようです。靴擦れの対処には絆創膏を患部に貼ること。痛いこともありますが、痛くて大幅に歩く時間が遅くなります。

予防のためには靴擦れを避けるために、新しい登山靴を買ったら山に入る前に30分から1時間ほど試し歩きをしたり、擦れやすいところに皮膚保護クリームを塗って摩擦を少なくしましょう。

ちなみに私は股擦れがひどかった時期があって、毎回山に入る時にクリームを塗っていました。

参考:靴ずれが痛い!緊急時の対処法はこれだ!靴ずれの原因と予防対策とは?

サイキ

靴擦れ専用の絆創膏もあります!

熱中症・低体温症

登山では熱中症や低体温症はかかりやすい症状です。熱中症は特に日差しが強く暑い日に起きやすいですが、低体温症は真夏でもなることがありますので注意が必要です。

もちろん対処の前に予防することが何よりも大事なのですが、熱中症対策のためにスポーツドリンクの粉や予備水冷却シートを用意し、低体温症の予防のために着替えや夏でも防寒着などを用意しましょう。アルミブランケットなどあるとより安心です。

参考:八ヶ岳ネイチャークルーズ「登山3大疾病への予防策」大塚製薬「熱中症が疑われる時の応急処置」

サイキ

熱中症、低体温症は命に関わるので、しっかり学んでおきましょう!

骨折・遭難

骨折や遭難についてはここで短く触れられる内容ではないので詳しくは述べません。ただ三角巾の使用方法を学んでいる人であれば、骨折への対処はある程度できるでしょう。

東京消防庁がYoutubeで詳しい処置方法を動画で紹介していますので、こちらで学ぶことができます。

東京消防庁公式チャンネル 骨折の固定(腕)
サイキ

かなり丁寧に解説してくれていますので、独学で学べます!

山に持っていくといい救急セットとは?

以上のことから必要なものをリストアップしてみました。ただ人によってなりやすい怪我や病気などもありますから、実際に持っていくものは下の表を参考に自分なら何が必要か考えてください。

トラブル必要なもの
捻挫テーピングテープ、湿布
けが消毒薬、ガーゼ、三角巾、絆創膏、水
虫刺され刺抜き、ポイズンリムーバー、塗り薬(ステロイド含有)
こむら返り芍薬甘草湯、スポーツドリンクの粉
靴擦れ絆創膏、皮膚保護クリーム
熱中症スポーツドリンクの粉、冷却シート
低体温症アルミブランケット
骨折三角巾、副木はトレッキングポールなどを使用
その他常備薬、体温計など
遭難時に必要なものは今回の記事にそぐわないので除外

重複するものもありますのでリストとして整理すると、以下のようになります。

・テーピングテープ
・湿布(冷感)
○ハサミ(湿布を切るため)
○消毒薬
○滅菌ガーゼ
○三角巾
○絆創膏
・予備水
○刺抜き
○ポイズンリムーバー

これらに常備薬や遭難時に使えるものを加えれば、救急セットの完成です!たくさんあるのでこれらがなるべく含まれている救急セットがないか調べてみました!

OHKEYの救急セットは上記の17点のうち8点が入って一番お手頃価格でした。上記の表の◯印がついているものが入っています。レビューの中にはハサミが心許ないとかガーゼが薄いなどのコメントもありますので、実際には自分で補強する必要があるでしょう。ただ救急セットの箱はかなり高評価で、個別に全部買い揃えることを考えると総合的なコストパフォーマンスは高いと思います。

サイキ

中身をカスタマイズして自分専用の救急セットを持ち歩こう!

まとめ

いかがでしたか。今回は自分の経験でのトラブルを中心に救急セットに必要な物品を紹介いたしました。人や場所によってはさらに必要なものもあると思いますので、自分に合わせた自分なりの救急セットを作って持っていきましょう!

サイキ

山でのトラブルを舐めてはいけません!

それともう一点。登山中に応急処置をしたら改めて病院で診察を受けましょう。痛みが軽減されたからといって、適切な処置ができたとは限りません。何事も油断されないよう!

なお「遭難」についてはこの記事だけでは内容が大きいので、今度改めて記事を書きたいと思います!これからもこのブログをよろしくお願いいたします!

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