こんにちはサイキです。
夏の車中泊中はエンジンをかけられないので、車のエアコンは使えないのが厳しいですね。
風がある時はまだいいですが、蒸し暑くて無風の時などは寝苦しくて休めたものではありません。
そこで暑い時の車中泊に最も有効な方法がポータブルクーラーの導入です。この記事では車中泊で使うポータブルクーラーの選び方や注意点、おすすめのポータブルクーラーなどを紹介していきます。
ポータブルクーラーで快適な車中泊をしたい!
ポータブルクーラーってなに?
ポータブルクーラーとは、家に設置するタイプのエアコンとは異なり、取手やキャスターがついていて持ち運びできるタイプのクーラーをいいます。
場所を選ばずに、簡単に色々な場所に設置できるので最近注目を集めています。
ポータブルクーラーには、排気または排水をするタイプと、スポットクーラーのように排気、排水を必要としないタイプがあります。
スポットクーラーは部分的に涼しくするもの
クーラーはその仕組み上、部屋全体を涼しくするために熱を部屋の外に逃がす必要があります。スポットクーラーは涼しい風を送ることはできますが、排気、排水をしないため熱を外に排出できないので部屋全体は涼しくなりません。(参考)
広い場所で一部分を涼しくするのであればスポットクーラーで良いですが、車内のように締め切った場所では車室全体はいつまでも涼しくならないので注意が必要です。
排気さえできれば本来のクーラーのように使用することももちろん可能です。
車内全体を涼しくするには排気が必要!
似たような商品、冷風扇は?
またポータブルクーラーと似た製品に冷風扇というものがあります。冷風扇(冷風機)は水が蒸発するときの気化熱を利用して冷たい風を作り出す装置です。
設置が簡単でどこでも使える便利さもありますが、湿気が上昇するため締め切った場所ではおすすめできません。また当然給水の必要があります。
湿度が高いことが寝苦しさの原因でもあるので、締め切る車中泊ではお勧めできません。カビの心配も出てきますしね。
湿度が60%を超えると寝苦しくなってきます…
ポータブル電源が必須
ポータブルクーラーはいずれも電気をそれなりに使います。ですが車中泊中はエンジンを切るものですので、車のバッテリーは使えません。そもそもエンジンを動かせたら、車のエアコンで十分ですからね。
ポータブルクーラーの中にはAC電源、DC電源を使うものや、シガーソケットから給電できるものもありますが、シガーソケットはエンジンを切ると使えないのでNGです。エンジンをかけずに車のバッテリーを使おうとすると車のバッテリーが上がってしまい、車が動かせなくなってしまう可能性もあります。
安心してポータブルクーラーを使うのであれば、ポータブル電源があった方が良いですね。
ポータブルクーラーを選ぶ上での注意点は?
さてポータブルクーラーを購入することを決めたとして、どのようなことに気をつけて購入すれば良いのでしょうか。チェックするべき点は以下の3つ。
・使用する電力はどれくらいか
・稼働中はどのくらい音が出るのか
・排気、排水方法は?
・冷房能力はどれくらいか
以下一つずつ解説していきます。
使用電力の確認
まず確認するべきなのは使用する電力の確認です。使用するのに必要な電力を確認しないと、ポータブル電源を用意しても必要な時間だけ使うことができません。
また使用する電力が多いようであれば、1000Whの割と大容量のポータブル電源でも2時間くらいしか使用できないこともあります。
音の確認
可能であれば稼働時にどのくらいの音を出すか確認すると良いです。
車中泊で寝ている間に稼働することを考えるのであれば、音がうるさいとよく眠れませんからね。
weara blogさんのページによると、睡眠時に適した騒音レベルは40dB以下ということだそうです。60dB以上になると睡眠に障害が出てくるということですので、出てくる音が少ないに越したことはないですね。
冷房能力を確認しよう
エアコンには冷房能力というものが表示されています。
kWやBTUという単位で表示されているもので、概ねどの程度の広さまで冷やすことができるか、そのエアコンの能力を指し示しているものだと思ってください。
家庭用のエアコンだと6畳で2.5kW程度の能力が必要だと言われています。
では車室ではどの程度の力が必要なのでしょうか?
トヨタのグランエースの車室を公表されている長さや幅(3365mm×1735mm)から計算すると計算してみるとおよそ5.8m2ほどの広さであることがわかります。これは3畳よりやや狭い程度の広さです。
3畳だとしてこちらのサイトで計算してみますと、必要な冷房能力は0.44kWほどと出ました。
本当にこの能力で車室を冷やすことは可能なのでしょうか?
実はこちらのサイトで説明されていますように、車のエアコンは5kWもの冷房能力が備わっているのだそうです。家庭用エアコンよりも何倍も能力が高いのです。
炎天下の中でも車内を涼しく維持するためにはこれくらい強力でないと難しいのでしょう。
これから紹介するエアコンは1kWもいかないものが多いので、夜間の使用に限定して考えておいた方が良さそうです。
もし、真夏の日中でも涼しさを維持するのであれば、家庭用の強力なエアコンを設置しないと難しいでしょう。
排気、排水方法の確認
車室内を完全に冷やすためには排気、排水をする必要があります。
排気する方法は窓にホースを通すための穴を、窓枠にはめた仕切り板を通して用意するものが多いです。ほとんどの場合はポータブルクーラーを購入する際に合わせて購入しておくと良いでしょう。
自作する人もいるみたいです!
またドレン水という水も少なからず出ます。これはほとんどの場合はペットボトルなどで受け止めて、溜まったら捨てます。
ではおすすめのポータブルクーラーをご紹介します!
おすすめのポータブルクーラーを紹介
コイズミ ゼロブリーズマーク2
<基本情報>
¥176,220 (公式ページ価格 2022/04/28現在)
消費電力:240W
冷房能力:2,300BTU/h(650W)⇨0.65kW
充電時間:5時間
駆動時間:風量(ミディアム)で5時間
排気ダクト式。吸排気口パネルは別売り。
こちらのポータブルクーラーはバッテリーが内蔵されているため、このためにわざわざポータブル電源を買う必要がない、という商品です。
クーラーとして使用する他に、USB端子などを接続して電力を供給できるので、扇風機と組み合わせればさらに涼しく快適に維持できそうです。
価格は高めですが、ポータブル電源込みの価格ということなのでしょう。
EENOUR ポータブルエアコン
<基本情報>
¥79,980(アマゾン価格 2022/04/28現在)
消費電力:250W
冷房能力:0.69kW
駆動音:44dB〜64dB
排気ダクト式
こちらはアマゾンで売れ筋のポータブルエアコンです。音は強でなければ睡眠にさほど影響しないほどの静音のようです。
※購入者の方のレビューによれば、「クーラー内部の冷却用の銅管と廃熱用の銅管に断熱パイプを施工。すると、がらがら音がほとんど無くなり、冷却効率も若干良くなり、排水の量も減り…」とのことですので、さらに性能がよくなる可能性はあります。
Stage21 ポータブルクーラー冷え蔵Ⅱ EX
最後は排気を必要とするタイプのクーラーではなく、氷や冷水を冷媒として空気を冷やすタイプとなります。氷の交換などは必要となりますが、電力をあまり消費しないのであまり高価なポータブル電源を購入せずに夜間車内を冷やしたい方にはうってつけです。
<基本情報>
¥38,280 (楽天価格 2022/04/28現在)
使用電源:DC12V
消費電力:1A 12W
駆動する部分も基本的にはファンの部分の音だけですので、だいぶ静かに使用できます。
まとめ
ポータブルクーラーは冷房能力としては本来の車のクーラーに比べるとだいぶ弱いので、日中でも同じように車内を涼しくできるわけではなさそうです。
炎天下の車内を冷やすのには無理があります!
つまり夜間車中泊などで気持ち涼しくして快適に寝る、という目的に絞って考えれば、後から不満に思うことなくいい買い物ができるのではないかと思います。
今年の車中泊はぜひポータブルクーラーで涼しく、快適にお過ごしください!
にほんブログ村