こんにちはkurosaikiです。せっかくの週末に山に出かけてあらぬ事故に遭い、しょんぼりと家路に着くという経験皆さんはありませんか?私は何度も失敗したことがありました。この記事では下山中こそ気をつけて歩くべきその理由と対策について解説しました。
登山中の事故となるとなんとなく山を登っている間に起きそうなものですが、山での行動中に発生している遭難や転倒はほとんどが下山中に発生しています。
以下の記事は2019年のものですが、1週間の間に発生した事故10件のうち8件が下山中に発生したものだったようです。
登山している間は目標である頂上に向けて緊張感がありますが、頂上に到着していざ帰るとなると、途端に下山し終わった後の温泉などに意識が入ってしまい、下山道に注意がいかなくなってしまうのかなと思います。
そう言いますのも、私が過去に経験した怪我や道迷いは全て下山中に起きていました。今思い出してみても完全に気が緩んでおりました。
下山中に気が緩んで木の根っこに足を取られたり、分岐の看板に気づかず違う道を行ってしまったり…私自身は気の緩みでやってしまった失敗が多くあります。
一番焦ったのはどんなに降っても次の分岐が現れない、それどころがどんどん道が細くなり、ついには道自体無くなった時の裏切られた感。すごく焦ります。かなり降ってしまった後に登り返すことはかなりの勇気が入ります。
自分の経験でもやっぱり下山中の事故が多いのだと実感しています。ですので、下山中になぜ事故が起きやすいのかを自分なりに整理して、その対策について考えてみました。
下山中に事故が起きやすい理由と対策
下山中に事故が起きやすい理由として以下の3つが挙げられると思います。
気が緩んでいるから
これが一番大きい理由ではないでしょうか。山に登るハイカーの皆さんは私も含めて、頂上へ行くことや尾根歩きをすること、どこか目的地に行くことが目的であることがほとんどだと思います。
いったん目的を達成したときの達成感を味わった後はその次の楽しみへと意識が動き、そこまでの過程がどっかいってしまうんですよね。
そして無事に下山するという本来の目標直前にして気が緩んでしまうのではないかと思います。気が緩むと、注意力が散漫になり、木の枝に頭をぶつけたり、足を踏み外したりして事故に遭う可能性が高くなるのです。
これは下山中ではないですが、以前すごく高い壁上りをし終えた後の登山道で足を踏み外し、あわや滑落という経験をいたしました。一つの困難を乗り越えた後、気が緩むということは意識しておいた方が良さそうです。
対策
「帰るまでが遠足」ともよく言いますが、自分の考え方を改めることが一番大切です。この記事を最後まで読んでいただければ、なぜ気を緩めてはいけないかについて、わかっていただけると思います。
疲れているから
これも下山中の事故の原因です。下山は登山に比べて重力に従って下に降りるだけと思われがちです。実際私も昔はよく走りながら下山をしておりました。今はできませんが…。
実際のところ足にかかる重力はどの程度になるのか調べてみました。岡部洋一東京大学名誉教授は「山とハイキングの科学」という文書の中で、「0.5m飛び降りると体重の4倍」「0.2mでも飛び降りると体重の3倍」の重力が足にかかると分析されています。
山の場合はそれが1回や2回ではありません。それが何百回、何千回と繰り返されるわけですから、足だってガクガクになりますよね。
そうした蓄積された下りの疲れが転倒や滑落を招きます。下りでは足の疲れは無視できるものではありません。
対策
下山中の足の疲れに対する対策方法はいろいろありますが、一番は筋肉をつけることです。疲れにくくなることが、根本的な問題の解決です。そのためには毎日の筋トレが必要になります。とはいえ、少しこれには時間もかかりますね。
もう一つは歩き方を変えることです。「飛び跳ねる」ではなくなるべく段差の少ないところを選び「重心を移動させるように」「静かに」歩きましょう。最近は私は忍者を意識して下るようにしています。
さらにすぐ対策できるのは登山用のタイツでしょうか。登山用のタイツには筋肉をサポートする働きがありますから、不安のある方は準備しておくと良いのではないでしょうか。
価格:7,092円 |
焦っているから
下山中の焦りも事故や遭難になりやすい要因の一つです。登山では時間をしっかりと管理することも大事なことの一つです。
頂上で美味しい食事を楽しんでいたら、1時間以上とどまっていたなんて経験ありませんか?
持っていたより道がハードでゆっくり登っていたら、もう昼過ぎだったということとかでもすごく焦ります。
しかし、焦ると判断ミスをしてしまうんですね。以前下山途中の間に道を間違えた経験をしたときも、思えば「あと1時間以内に車に戻りたい」「早く温泉入りたい」と時間を焦った結果でした。
焦ると、注意力が散漫になり、つまずいたり、道迷いの原因につながります。焦って行動することがないよう、注意したいですね。
対策
焦りの対策としてあげられるのは、1つは時間的な余裕を持つことだと思います。登山の計画を立てるときに、何かあっても明るいうちに下山できるように1時2時くらいには下山できるよう設定することです。
登山中は思わぬハプニングで予定を大幅に遅れることもよくあります。私も朝5、6時には出発して、その日の行動は昼の1時過ぎには終われるようにいつも計画することを心がけています。そうしておけば仮に何かあったとしても、暗くなる前には下山できるという余裕が生まれるのです。
対策のもう1つは深呼吸することです。自分で焦りを感じた時はいったん立ち止まって深呼吸してみましょう。焦っている時は呼吸が浅くなりがちです。冷静さを取り戻してからもう一度判断しましょう。
降るほど尾根が広がるから
山は登るほど尾根がまとまって、頂上につながるものですが、下に降るほど尾根が広がり、分岐するので迷いやすいということも原因の一つです。
「道に迷ったら登る」ことが道迷いの時の大原則ですから、このことはぜひ覚えておいてください!
このことについては、以下の記事でも詳しく解説しておりますので、もっと知りたい方はこちらの記事もチェックしましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。今回は「事故は下山中に起きやすい」ということが読んでいただいた方に伝わればこの記事の目的は達成です。
「登山は下山中も続いていて、下界に到着するまでが登山だ」という意識を山に入る人みんなが持っていれば、登山中の事故も大幅に減ると思います。
本日もここまで読んでいただきありがとうございました!
ブログランキングに登録しております。クリックしていただけますと励みになります。