登山と言えば、高価な専用ウェアやギアを想像するかもしれません。しかし、実は手頃な価格で高品質なユニクロの服も、登山に非常に適しているものもあるのです。しかし、「本当にユニクロで大丈夫なの?」と疑問に思う人も多いでしょう。そこで、この記事では、ユニクロの服がどのようにして登山に適しているのかを詳しく解説します。さらに、登山での服装の基本から、最適なユニクロアイテムの選び方まで、コストパフォーマンスに優れた登山体験を提供するための情報を提供します。この記事を通して、コスパの良い買い物をしながら楽しく登山に行ける方が増えれば幸いです。
登山とユニクロ:無限の可能性
ユニクロはその手頃な価格と高品質な商品で知られていますが、それだけではありません。その製品は実用性とスタイル、機能性が見事に融合しています。特にアウトドア活動において、これらの要素は欠かせないものです。ここでは、ユニクロのその特性を詳しく掘り下げ、どのようにしてアウトドアに適しているのかを解説します。
手頃な価格:アウトドアギアの新たな選択肢
ユニクロの製品はその価格の手頃さから多くの人々に愛されています。特にアウトドア用品は高価なものが多いため、ユニクロは新たな選択肢として注目されています。その高品質な製品を手ごろな価格で提供することで、誰もがアウトドア活動を楽しむ機会を提供しています。
機能性とデザインの両立
ユニクロのアイテムは単に安価であるだけではありません。その製品は耐久性があり、機能性に優れ、さらにはファッション性も兼ね備えています。例えば、ユニクロの「エアリズム」は通気性と乾きやすさを提供し、登山などのアウトドア活動に最適です。また、そのシンプルで洗練されたデザインは、都市生活から自然へのアウトドア活動まで幅広く対応しています。
広範なサイズ展開とアクセシビリティ
ユニクロは幅広いサイズ展開をしているため、様々な体型の人々に対応できます。また、全国どこでも手に入るアクセシビリティも大きな強みです。これにより、急な登山の計画でも必要なアイテムを迅速に手に入れることができます。
登山で大切な服装のポイント
登山における服装は、楽しく、安全に山を楽しむために重要な要素の一つです。ここでは、その基本的なポイントについて解説します。
登山は重ね着して、気象条件、気温や体温に合わせて脱着するのが基本
登山では、気温や体温の変化に対応するために、重ね着をするのが基本です。特に山は気温が急に変わることがあるため、レイヤリング(重ね着)をして脱着できるようにすることで、自分の体温を適切に管理することができます。
夏は1層〜2層、冬は3層〜4層くらいで体温や気温に応じて脱着しながら山頂を目指しますので、割と頻繁に脱ぎ着するイメージです。
長袖、長ズボンが基本
登山では、保温だけでなく、日焼けや虫刺されから肌を守るために、基本的には長袖、長ズボンが推奨されます。また、擦り傷から肌を保護するためにも、適切な袖とズボンの長さが重要です。上級者は半袖、半ズボンで登る方もいますが、基本的に初心者の方は長袖、長ズボンが無難でしょう。
ベースレイヤー、ミドルレイヤー、アウトレイヤー
登山の服装は大きく3つのレイヤーに分けられます。ベースレイヤーは汗を素早く吸収し蒸発させる役割、ミドルレイヤーは保温性を提供し、アウトレイヤーは風や雨などの外部環境から身体を守る役割を果たします。
・ベースレイヤー インナーともいう。肌に接触する部分なので、肌触りがよく、吸汗・速乾性能があるものを選ぶ
・ミドルレイヤー 厚手のシャツやフリース、ダウンなど保温と汗処理を担う夏は基本薄手でOK
・アウトレイヤー ウィンドブレイカーなど山頂や尾根筋の強風によって体が冷えるのを防ぐ
靴下は厚めでクッションになるもの
靴下の選び方も重要なポイントの一つです。厚めのものを選ぶことで足の疲れを和らげ、クッション性があると足に対する衝撃を軽減します。
パイル編みされているものは特に足裏部分が厚めに作られているため、クッション性が高いです。
基本的に綿100%NG
綿製品は肌触りの良い素材ですが、湿った状態での保温性が低く、乾きにくい性質があります。これは体温調整を困難にし、寒冷環境での低体温症リスクを増加させるため、登山では避けるべきです。
名称が一見登山向けに見えても素材が綿中心ですと、山頂付近で汗で体が冷えてしまいます。もし綿100%の服を着ていくのであれば、何枚も着替えを持っていく必要があります。
登山に使用するウェアはナイロンやポリエステルなどの化学繊維が中心のものを選びましょう。
歩行時は体温が上がるのに合わせて脱いでいく
歩行時には体温が上がるため、適宜レイヤーを脱いで調整します。これは「脱ぎ過ぎ」を避けるための重要なポイントであり、蒸れて汗をかいてしまうと、休憩時に冷えてしまう可能性があります。体温調整は登山の成功において結構重要なポイントです。
休憩時、登頂時には体の冷えに備える
活動を停止すると体温が下がり始めるため、休憩時や登頂時には体が冷えないように、必要ならばアウターを上に被せて着込んでいきます。風が強い場合や天候が急変する場合以外にも汗が乾くことによる急激な冷えに備えて、保温対策が非常に重要です。
これらの基本的な服装のポイントを覚えておけば、登山がより安全で快適になるでしょう。次のセクションでは、これらのポイントに基づき、具体的なユニクロのアイテムの選び方について見ていきましょう。
秋冬の登山に使えるユニクロ商品のおすすめ
秋冬のうち、9月や10月はまだ暑さを感じる日もありますので、秋については頻繁にレイヤーを脱ぎ着することになります。下界の温度が高めでも山では急激に温度が下がることがありますので、防寒着は必ず持っていきましょう。
また寒くなってからも夏と同様に汗をすぐに吸って乾かせるようなインナー、熱を逃がさないアウターは重要な要素です。夏よりも厚手でありながらも吸汗速乾性能があるインナーや脱ぎ着しやすいアウターを選びましょう。
ブロックテックパーカー
防風・防水・透湿機能を備えた高機能パーカーで素材はポリエステル100%のパーカーです。寒くなり始めた時期に歩き始めや休憩する際にパッと上に着るのに最適です。なお防水とはありますがレインウェアほどではないので注意が必要です。
ウルトラダウンジャケット
持ち運びできる収納袋付きで荷物を圧迫せず、ちょっとでも運動するとすぐ暑くなるくらい防寒性の高いジャケットです。本格的に寒くなってきた時期、休憩時に着込むのに最適ですがこれを着て歩くと体が蒸れるので注意しましょう。
ソフトニットフリースクルーネックT
ニットのような風合いと色で柔らかく暖かい。そして素材も95% ポリエステル, 5% ポリウレタンと乾きやすいのでインナーの上に着て歩行できます。また洗濯機でも洗うことができるので、お手入れも簡単です。
ヒートテックはおすすめしない
ユニクロのインナーといえばとても暖かいと言われる「ヒートテック」シリーズです。たくさんの種類があって、人気があるシリーズですが、登山では非常に不評です。特に以下のような理由によるものです。
そもそもヒートテックはどうして暖かいのでしょうか。下のポストがその仕組みを簡単に教えてくれます。
上記のポストの通り、ヒートテックは水分が熱に変わって暖かくするので速乾性が低く、汗冷えしやすいインナーとなっています。これが登山ではかなり致命的で、市街地では程よく暖かくなりますが、登山のようにかなり汗をかく状況では大量の汗が暖かくなる前に冷えてしまい、極寒インナーと変化してしまうのです。
もしユニクロでインナーを揃えるのであれば、ドライEXシリーズをおすすめします。ただし、レーヨンが混ざるようであれば速乾性が落ちるので避けましょう。
このブログではワークマンのメリノウールを推しています。詳しい内容は以下の記事でご覧ください。
夏の登山に使えるユニクロ商品のおすすめ7選
基本的な服装のポイントを覚えた上で、ユニクロの商品を選びます。以下に、登山におすすめのユニクロアイテムをご紹介します。
インナー:ドライEXクルーネックTシャツ(半袖)
このTシャツは、80%のポリエステルと20%のナイロン製で、吸汗速乾性に優れています。そのため、汗をかいてもすぐに乾き、体温調節をサポートします。
○ポリエステルは繊維の中に水分が入り込まず、水分率がほとんど0に近いため、水や汗が生地に触れたときにすぐさま拡散して蒸発します。 この速乾性により、肌に感じるべたつき感を抑え、サラサラとした心地よい手触り感を維持することができる素材です。
○ナイロンは天然繊維と比べて格段に強度があります。 引っ張りや摩擦にも強いので、ハードな使用にも耐えることができ、洗濯による劣化が少ないことが特徴の素材です。
アウター:ドライEX UVカットフルジップパーカ(長袖)
このパーカーは、UVカット加工が施されており、強い日差しから肌を守ります。また、100%ポリエステル製であるため、速乾性もあります。
紫外線を反射させる原料を練り込んだ糸を使用した生地にUVカット成分を浸透させる加工を施し、生地の内側への紫外線の侵入を防ぎます。夏山に行く際にはぜひ押さえておきたい1枚です。
クライミングパンツ:ギアショーツ
登山時には動きやすさが求められます。このギアショーツは軽量で丈夫な100%ナイロン製で、機能性と快適性を兼ね備えています。
タイツ:エアリズムUVカットレギンス(10分丈)
このレギンスは、UVカット機能があり、さらに90%のナイロンと10%のポリウレタン製で、速乾性と伸縮性を持っています。
ハット:UVカットハット
頭部の保護も重要です。このハットはUVカット機能があり、70%綿と30%ポリエステル製で、吸汗性と速乾性があります。
ウィンドブレーカー:ブロックテックパーカ(3Dカット)
このウィンドブレーカーは、防風・透湿・ストレッチ・耐久撥水の高機能性を備えており、様々な気温・天候に対応します。また、100%ポリエステル製なので、軽量で乾きやすく、活動性を確保します。
防寒ベスト:ウルトラライトダウンベスト
このウルトラライトダウンベストは、90%ダウンと10%フェザーの中わたで暖かさを確保し、100%ナイロンの表側が風を通さないようにしています。また、収納袋がついているため、使用しない時は小さく折りたたんで背負っておけます。風が強い場所や夜間に対応できる機能的なアイテムです。
ユニクロ以外の登山必需品:ギアガイド
ここからはユニクロ以外でそのほかの登山に必要なギアをご紹介します。過去の記事で取り上げたものについてはリンクからさらに詳しい情報を見ることができます。
靴下
靴下は歩行時間の長い登山においてはこだわりたいウェアの一つです。快適な登山をするためには通気性、吸湿性に加え、足と靴との間の衝撃を緩和するクッション性も重要です。
メリノウールなどの天然素材は調温性、通気性に優れており、さらにパイル編みされたものであれば十分にその役割を果たしてくれます。
レインウェア
登山中の天候は急変することがあるため、レインウェアは必需品です。耐水性と透湿性を兼ね備えたものが理想的で、これにより雨から身体を守りつつ、発汗による蒸れも防ぐことができます。また、携帯しやすさを考慮して、軽量でコンパクトに収納可能なものを選ぶと良いでしょう。経済的に余裕があればゴアテックス素材を使用したものが一番理想的ですが、ワークマンでも性能の高いものが売られています。
ザック(日帰り)
日帰りの登山では、必要な装備をすべて背負うことができるバックパックが必要です。 そのサイズは通常20〜30Lが適当ですが、山小屋泊、テント泊などをするようであればさらに大きいサイズが必要になります。また、背中の通気性、雨カバー、ハイドレーションシステム対応などの機能も重要です。
<ザック容量のきじ>
テント
登山をそこそこ経験されている方であれば、テント泊を伴う登山にも興味があると思います。
テントは複数日間の登山や山岳地域でのキャンプに必要です。選ぶ際には耐久性と防風、防水性を重視します。また、重さとサイズも考慮し、出来るだけ軽量でコンパクトなものを選びます。シーズンや予想される天候によって選ぶテントも変わるため、それらを考慮に入れることが重要です。
<テント泊に必要なもの>
タオル
登山中は発汗するため、小型で吸水性の良いタオルを携帯すると便利です。また、冷却タオルは体温調節に役立ちます。
トレッキングポール
トレッキングポールは特に下山時に重要で、膝への負担を軽減し滑りや転倒を防ぎます。また、登山時にも体力を節約するのに役立ちます。伸縮自在で、持ち運びに便利なものを選ぶと良いでしょう。
まとめ
この記事ではここまでユニクロのウェアでも素材を考えれば十分登山に適用できることや、登山のウェアの選び方について解説してきました。
これで全て揃うわけではありませんが普段ユニクロに親しんでいる方であれば、新たに購入しなくても登山にも活用できたり、身近なユニクロで登山の準備ができるかもしれません。
もちろんユニクロで全て揃うわけではないですが、コスパよくウェアを揃えられればその分、交通費や旅先でちょっといいものが食べられるかもしれません。
私のブログではワークマン商品を中心として、登山に関するコスパの良いものを色々とご紹介しています。よければ他の記事もぜひ読んでください!
それでは良い山旅を!