ザックは登山に必要な3種の神器(登山靴、レインウェア、ザック)の一つであり、テント泊まで含めた登山を考えるなら80ℓもの大きなサイズのザックが絶対に必要になります。ワークマンでコスパの良いザックでないかな〜と思っていたら、この春ついに出ました。
その名も「INAREM GEAR シェルバッグ」。7,800円で80ℓ入るもので耐水性なども十分あります。ただ登山専門のメーカーではないので性能が不安に感じる方も多いと思います。そこで今回実際に「INAREM GEAR シェルバッグ」を購入し、荷物を入れてみて使用感を確認してみました。ぜひ最後までお読みください!
ザックはお金がかかる
登山で必ず購入することになるザック。日帰りでちょっとした登山ならそこまでザックに気をつけることはありませんが、テント泊や山小屋泊のような長期に及ぶ登山にいく場合にはどうしてもそれなりの機能を持ったザックが必要になります。
2泊3日程度のテント泊や長期の縦走にも対応できる80ℓのザックで、概ね1万円〜3万円程度かかり、さらにブランドもののザックとなれば5万円程度かかることもあります。
ザックにお金がかかるのは必要な機能があるから
ザックにお金がかかっても用意した方が良い理由は、ザックの作りによって体への負担がだいぶ異なるからです。基本的に軽い荷物であれば肩から背負うだけで良いですが、重い荷物になると肩だけで持つにはあまりに負担がかかり、体力が消耗してしまいます。
ザックは背や腰なども使うことで体への負担を軽減させることが出来ます。体にあったサイズで、腰や体に適切に重心を預けられるためにベルトがあるザックがあれば、無理なく重い荷物を背負いながら山を登ることが出来ます。
さらには体に接する部分にクッションがあることも購入時のポイントになるでしょう。クッションがあることでザックが体に当たって痛い、ということが軽減されます。
便利なザックの機能
ザックをきちんと揃えた方がいい理由は他にもあります。いかにザックに求められる機能をまとめました。ただし、ザックによってどれがあるかはだいぶ異なってきますし、必ずしも必要とされるものではありません。
・小物を収納できるポケット
・パッキングしやすいザック内の区分け
・雨天時に即座に被せられるレインカバー
・背面に水分補給用のハイドレーション口
持っていくものをどのようにパッキングするかは、歩行の快適さにも関わってきますので、ポケットや区分けがどのようにあるのかは確認しておきたいところです。
例えば、ザック下部にはレインウェアなどをしまいますが、これらが取り出しやすいような構造なのかどうかは必ず確認しておくことが必要です。
他にもザックについて詳しく下記のページで説明していますので、ザックをこれから購入しようと考えている方はぜひ参考にしてください。
スペックはなかなかのもの
さて、ワークマンの「INAREM GEAR シェルバッグ」の基本的なスペックはどうでしょうか。確認してみましょう。
ワークマンのページはこちら
50ℓは日帰り〜山小屋泊まで、80ℓは2泊3日のテント泊にも活用できそうです。しかもザック自体がINAREM素材でできているので防水性もある程度あり、ザックカバーをつけるまで時間が稼げます。ザック自体に耐水性や透湿度があるのも初めて見ましたが、ザックカバーも同じINAREM素材でできており、同様の耐水性、透湿度が備わっています。
完全防水ではない、とワークマンのホームページでことわっていますが、登山者御用達ブランドのザックカバーでも耐水圧が10,000を超えるものは滅多にありませんので、十分な性能と言えるでしょう。
ベルトやクッションの様子
写真の通り、ベルトは腰と胸部分についており、重心を体に近づけて負担を少なくすることが出来ます。ベルト部分にもクッションがついており、腰に擦れて痛くなる心配もなさそうです。
背面にもクッションがついてあり、押してみるとなかなかの弾力です。クッションが弱いと本当に背中が痛くなりがちなのでありがたい性能です。
さらに背面のショルダー部分には、背面長を調整できるベルトもついています。あまり大きな幅で調整するのは難しそうですが、10cm程度の幅で調整することが出来そうです。
便利な収納が多すぎる
ワークマンでザックが出る!と聞いた時からそこまで細かい性能は正直なところ期待はしていませんでしたが、実際に購入してみると思った以上に収納に気を配られていることにびっくりしました。
雨蓋の収納
まずはどのザックにも大体ついている雨蓋の収納です。雨蓋の収納はかなり多く、たくさんのものが入れられそうです。しかもこの収納部分は表面のイナレム記事とは別に袋構造になっていて、表面が濡れてもすぐに内部まで浸水することはなさそうです。雨が降った時には真っ先に濡れてしまう収納部分であるため、表面と別々になっているのはありがたいですね。
本体の収納
ザック本体には十分にものが入る上部と、衣類やレインウェアなどを入れる下部に分かれています。こうした上下に分かれているザックは特に下部に入れるものを開ける頻度や重量によって役割づけをすることが大切です。
私は軽くてある程度使うものであるレインウェアやタオル、着替えなどを入れますが、この部分が割と広いので、容量が少ないと潰れてしまいます。なので寝袋などを入れるのも視野に入るでしょう。
本体の上部分は側面から開くことが出来ないので、使用頻度の低いものなどから奥に入れていくことになりそうです。
側面の収納
「INAREM GEAR シェルバッグ」の特徴は豊富な側面のチャックにあります。正面のポケットはよくあるものですが、両側にあるポケットはユニークですね。他のザックにはあまりないので何を入れるのか迷いそうです。
もし入るのであればテントのポール、もしくは使用頻度の高い行動食や、もしもの時にはすぐに取り出せるように電池や塗り薬など小物を入れてもいいかもしれません。
雨蓋についなんでも入れてしまいがちですが、側面のポケットも豊富にあるので分散させて運ぶことが出来そうです。
ただ一点気になるのは荷物を締めるベルトに干渉してしまうので、細長いものでないと取り出しにくいかもしれません。
テント泊を想定して荷物を入れてみた
実際にテント泊にいくつもりで荷物をバンバン入れてみました。今回入れたのは以下の表の通りです。
シュラフ |
テント一式 |
コッヘル(フライパンも含む) |
ガスコンロ |
バーナー |
レインウェア |
着替え |
ヘッドライト |
救急セット |
ヘルメット |
マット |
実際に山に行くのであれば食材なども入れるためにもう少し量が必要ですが、今回はこの程度入れてみました。まだまだ入る印象で、かなり入ります。他にも水2ℓや食材、行動食、防寒着などが入る予定です。
やっぱり下部の収納は適当に入れると荷物全体の形が崩れてしまいますので、工夫が必要ですね。レインウェア、タオル、マットを入れましたが、まだ余裕がありそうです。
※このようなコメントもあったので追記します。
2023.11.22 god-riller
総重量15kgで徒歩キャンプしました。
背負った感じや安定性はいいのですが、荷物を下ろしたり、背負ったりすると重さで肩ベルトの縫製がブチブチ千切れる!
行きの電車乗り換え2回目で右肩のベルトの縫製が半分以下に!
しかもこれが初使用です。
一番大事なところなのでしっかり縫製して下さい!
まだ道中半分なので、これから無事に帰れるか不安です。
肩の部分のベルトが切れると背負うことができなくなってしまいますので、この部分は特に切れないよう縫製して欲しいですね。
レインカバーも!
「INAREM GEAR シェルバッグ」にはレインカバーもついています。このレインカバーを使用した状態を実際に撮影してみました。
レインカバーの性能は前述の通り、耐水性10,000mmもあるので雨にはかなり強そうです。あとは設置までにどれくらい時間がかかるのか、設置しやすいかどうか実際に時間を計りながら設置してみました。
設置までにかかった時間はおよそ30秒でした。ザックにピッタリ設置するためにゴム紐が上と下についており、さらには側面、上面に引っ掛ける部分があります。そのため若干時間がかかりましたが、これだけ固定できれば、風で飛ばされる心配もないでしょう。もっともレインカバーの設置にそれほど差が出ないでしょうけれども。
ザックカバー自体は本体とマジックテープで繋がっており、簡単に外してレインカバーのみ洗うことが出来ます。
アマゾンなどでも買えるお手頃ザック
ここからはワークマンでうまく購入出来なかった場合にも、Amazonで購入できるザックが色々ありますのでご紹介します。中にはワークマンの価格を下回るものも出てきていますので、ぜひご覧ください。
※紹介する商品は全て桜チェッカーでクチコミの信頼性が合格したもののみ掲載しています。価格は2023/06/14現在のものです。
[HAWK GEAR(ホークギア)] バックパック 80L
こちらはAmazonの評価が1700を超える人気のザックです。豊富なポケットに加えて、背面長が7段階で調整することが出来ます。下部にもチャックがあり、直接アクセスすることが可能です。レインカバーもついていて7,000円を切っていますので、コスパはかなりいいと言えるでしょう。
[ドイター] 登山リュック・ザック フューチュラ Air Trek 60 + 10
ザックのメーカーとして人気のドイターによるザックです。容量は70ℓで、1泊程度のテント泊に対応できます。ベルトのクッション製が非常によく体に馴染むと評判が高いです。下部のアクセス含め各種ポケットも多くあり、さらには内部の収納も分けることもチャックでできるようになっています。もちろんレインカバーつきで、ハイドレーションにも対応しています。価格は高めですが、長く登山をされている方から根強い支持がある安心の一品です。
まとめ
ということで今回はワークマン初の本格的ザック「INAREM GEAR シェルバッグ」をご紹介しました。防水素材として有望なINAREM素材を使用したザックということで雨などにも強く、収納製にも文句なしの一品です。これで7,800円ということでもし購入できるようなら、購入しておきたいですね。
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